第一種換気システムのメリット・デメリット｜第二種・三種換気との違いも解説

換気システムとは

換気システムとは、換気装置を使用して部屋の空気を入れ換える仕組みのことです。リビングや寝室、トイレ、キッチンなど、各部屋に換気システムを導入することで、任意のタイミングで手軽に空気を入れ換えることができます。
住宅の断熱・気密化が向上している昨今では、シックハウス症候群やアレルギーなどを発症する人が増加傾向にあります。そこで国土交通省は、2003年からは24時間換気の装置を設置することを義務化しました。

換気システムの種類と特徴

換気システムには、第一種換気、第二種換気、第三種換気があります。
それぞれの違いは「給気と排気を機械的に行うのか、それとも自然に任せるのか」です。詳しくご紹介します。

第一種換気

現在注目を集めている換気システムです。給気と排気のどちらも機械的に行っていきます。安定的に空気が循環するため、3つの換気システムのなかで最も安定しています。
第二種換気

給気は機械的に行い、排気は自然に任せます。空気を機械的に取り込むことで室内の気圧が高くなるため、ドアや窓を開けても外部のほこりや塵が室内に侵入しません。この特性を生かし、工場のクリーンルームや医療機関の無菌室などに用いられています。ただ、一般住宅ではほとんど用いられていません。一般住宅のような気密性が低い建物に用いると、湿気を含む空気が壁の中に入り込み、結露が発生するリスクが高まるからです。
第三種換気

排気は機械的に行い、給気は自然に任せる方法です。第一種換気と比べて初期費用とランニングコストが低いのがメリットです。そのため、多くの一般住宅で用いられています。一方で住宅の気密性が低いと、隙間から外気が入り込むのがデメリットになります。結果的に、冷暖房費が高くなるので、第一種換気と第三種換気のどちらを取り入れるかは十分な検討が必要です。

第一種換気のメリット

主に住宅で使用されているのは、第一種換気と第三種換気です。中でも第一種換気は、換気システムとして安定しているため、新型コロナウイルス感染症対策の観点から大きな注目を浴びています。そこで、第一種換気のメリットとデメリットを詳しくまとめました。まずは、メリットから詳しく見ていきましょう。

外気温の影響を受けずに空気をきれいにできる

熱交換の仕組みにより、外気温の影響を受けずに部屋の空気を一新できます。例えば計算上は、交換効率90％だと、室温20℃の空気を排出する際は0℃の空気と交換して、18℃の空気を取り込めます。
空気をきれいな状態にキープ

窓を開けて換気をすれば、部屋の空気をきれいにできると思っている方は多いのではないでしょうか。実は、外気には排気ガスやほこり、塵などが含まれているため、部屋の中が汚れてしまうことがあるのです。第一種換気を利用した換気システムの中には、高性能フィルターでほこりや塵などを除去できる装置もあります。
湿度調整が可能

快適な部屋を保ちたい場合は、室温だけではなく湿度にも気を配らなければいけません。室温自体は快適な数値でも、湿度が高すぎたり低すぎたりすると不快感を覚えます。第一種換気は、熱だけではなく湿度も交換できるため、過ごしやすい湿度に保つことが可能です。
冷暖房費が安くなる

熱交換の仕組みを導入することで、室温が高くなったり低くなったりしづらいので、冷暖房費を抑えることができます。

第一種換気のデメリット

第一種換気は優秀な換気システムですが、次のようなデメリットもあります。

第三種換気に比べるとコストがかかる

第一種換気は熱交換を併用して、室内の温度を一定に保つため、夏や冬には冷暖房などのコストカットが期待できます。
一方で換気扇の動力は一年中働くので、トータルでの運用コストは第三種換気に比べるとかかってしまうのが特徴です。また、換気扇やフィルターの構造も複雑なことから、メインテナンスにおいてもコストが割高になる傾向があります。
ダクト内の掃除が難しい

給排気に使用するダクト内の掃除が難しいため、すみずみまできれいにするにはプロに依頼する必要があります。

当社ではマーベックス社の換気システムを採用しております

換気システムを最大限に生かすには、住宅が気密状態でなければなりません。そして、気密は断熱性を十分に発揮させるために欠かせない要素です。このように、換気・気密・断熱はそれぞれが深く関係しており、どれか1つでも欠けると十分な役割を果たせません。
適切な換気システムを導入するためには、換気・気密・断熱のバランスを踏まえつつ施工を行うことが大切です。
当社ではマーベックス社の換気システムを採用しており、いくつもの施工実績がございますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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